清里の思い出のかけらに触れてきた

清里と聞いて真っ先に出てくるものはなんですか? 高原リゾート、タレントショップ、清泉寮のソフトクリーム… そもそも清里を知らない人も多いですかね。

自分は平成生まれでバブルは経験していないので、清里は青春だったねと遠い目をする人についていけず、少し羨ましさがありました。

清里駅

ということで、やってきました清里駅前。

澄み渡るような青空が広がり、最高の冬空です。 もう少し雪があるかと思ったけれど、ほとんどありませんね。

駅前広場はきれいに整備されていて、遠くに見える山々がとても美しいです。

駅の標高は1,275mもあり、JRのすべての駅の中で2番目に高いそう。(ちなみに1番高いのは隣駅の野辺山駅 1,345m)

この日は日中でも8度近くあり、散策にはいいんですが暖冬を感じます。 雪があるときは歩きづらいと思うけれど、なかったら冬を感じれなくて寂しいという。人間とはわがままな生き物なのです。

しかし土曜の昼間とは思えないほど人がいない。人っ子一人いない。

バブル期に坪単価500万円あった駅前の不動産は、今は5万円程度になっているらしいです。 駅前で現在も営業している店はいくつかあるけれど、やっぱり時が止まっている店の存在感が大きい。

メルヘンでかわいい建物! 駅を出て右手すぐにある、ミルクポット。道を挟んで向かいの建物には、地下への階段と「ミルクポット」という看板があったので、地下道が作られているんですかね。今ではほとんど車が通らない道なので不要ですが、当時の喧騒が分かるようです。

ここに若者が詰めかけていたんですね。自分も当時関東に住んでいたら、絶対に一度は訪れていたことでしょう。 高原の原宿と呼ばれ、タレントショップやメルヘンなペンションが立ち並ぶ、テーマパークのような街。

当時のにぎやかで楽しい思い出のかけらを探すように、駅前をゆっくり散策していました。

有名店、ビートたけしの「北野印度会社」は外観もおしゃれ。カレーが名物だったんですね。

清里ピクニックバス。トラックを改造し、観光バスとして清里の要所を回っていたそう。説明によると「乗り心地はおだやかではないもの」だったようですが、木でできた横向きのベンチと真鍮の手すり、大きな飾り窓が美しく、歴史を感じるバス。

ネット上では廃墟とか末路とか書かれてしまうことが多い清里。現実はどうあれ、自分の青春が詰まった場所をそういう風に言われたら悲しいと思うし、当時の人々の思い出を汚さないように丁寧に歩きました。

この街はいま、役目を終えて一休みしているところなのかもしれませんね。

八ヶ岳とスキー場

八ヶ岳がよく見える、東沢大橋展望台。なんて美しい山でしょうか。

ちなみに八ヶ岳とは1つの山の名前ではなく、複数の山が連なって八ヶ岳連峰を形成しています。登山的には大きく北八ヶ岳南八ヶ岳の2つにエリアが分けられていて、北と南で全く違う雰囲気が楽しめる山です。北は原生林や湖などがある静かな登山道で、南は2,000m級の岩稜が広がる上級的な山々が多くなっています。

この展望台があるエリアで標高は1,420mもありました。清里まではずっと、なだらかに登ってくるのでこれほどの標高を感じないんですよね。だから登山鉄道じゃなくても、普通の電車でここまで登ってこれるんですかね?

そしてサンメドウズ清里スキー場。一体どっから湧いてきた? というレベルで人が多いんだが??w?w

近所にはお菓子屋さんのシャトレーゼが経営する、シャトレーゼ スキーリゾート八ヶ岳もあり、そっちものぞいてみた。

はい。めちゃくちゃ人多いです。リフトすごい並んでますやん。

どちらのゲレンデもコースはそれほど多くないものの初心者向けで、スクールも大繁盛している様子。 初めてスキーを始める子供たちなど、ファミリーでいっぱいでした。

国立天文台 野辺山宇宙電波観測所

清里のお隣、野辺山へ。ここから長野県に入ります。

野辺山は日本の電波天文学の「聖地」で、いくつもの大きな発見がここから生まれてきたそう。 標高が高く、空気が澄みやすいため選ばれたんですね。

見学はいつでも自由かつ無料で、入り口の守衛さんに申し出るだけでOK。

構内は携帯の電源をオフにするか、機内モードにしてねと伝えられる。 すごい、微弱な電波を計測してるから影響が出ちゃうんですね。映画や観劇のときと、飛行機以外で機内モードにするのは初めてですよ。

さて、細かい説明はいいから、とにかく電波望遠鏡を見てくれ。

直径10mのアンテナ6台をケーブルでつないで同時に観測して、最大で直径600m相当の解像度で観測できるミリ波干渉計。とのこと!

しかもこれ構内にめちゃくちゃ幅の大きい鉄道レールが敷いてあって、観測対象が変わるたびに0.1mm単位で移動させるらしいです。めちゃくちゃヤバくないですか? 私はヤバいと思いました。

デカァァァァァいッ説明不要!! 直径45m!! 電波望遠鏡だッッッ!!

数百枚のパネルを組み合わせてパラボラ面を作っていて、このパネルはすべてにモーターが入っていて0.1mm単位で角度を調整可能!! そのため鏡面誤差は0.1mm!!!

そしてこれ、80cmのアンテナが一定の間隔で大量に配置されていて、太陽表面の活動を監視しているそうだ!!

上空から見ると、逆T字型の異様な並びで配置されていてめちゃくちゃロマンがあるぞ!!

とにかくいろんな大きさのアンテナがたくさん見れて楽しいし、解説パネルもたくさんあって宇宙とか好きなら絶対に行って損はない場所。

清泉寮清里の今

そして清泉寮へ。

清里の代名詞、ソフトクリームです。バレンタイン期間限定で、チョコレートソフトがあったのでそちらに。期間限定と名のつくものに弱い…。

そしてソフトクリームの機械がこんなにたくさん並んでいるカウンターを初めて見た。やっぱりめちゃくちゃ売れてるんですね。

スキー場や清泉寮周辺を散策してわかったんですが、清里は役目を終えて一休みって言ったけど、原宿のような盛り上がりが終わって、今まで通り自然を肌で感じられる場所としての性格が戻ってきただけなんですね。

若者たちがたくさん集まる青春も、子どもたちが初めてのスキーを覚える興奮も、ファミリーみんなの喜びも、全ての時間は移ろうけれど、幸せな思い出は残っていく。そんな場所が清里なんだなと。

夕暮れも気持ちよく、なんだか清々しい気分になりました。

清里周辺はトレッキングコースも多いらしく、次は登山装備で初夏に来たいと思います。